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五代目東家三楽 四代目港家小柳丸 同時襲名決定 発表記者会見!

同時襲名 2018

 

速報 浪曲界にビッグニュース!

五代目東家三楽、四代目港家小柳丸 同時襲名決定 発表記者会見!

 

 5月28日(月)、東京浅草の木馬亭で浪曲師の富士路子が五代目 東家三楽を、東家若燕が四代目 港家小柳丸を、それぞれ同時襲名することが発表された。ふたりの同時襲名披露は今年の10月11日(月)に東京の浅草公会堂で開催される毎年恒例「第52回豪華浪曲大会」の中で行われる。

 

 初代 東家三楽は東家の、初代 港家小柳丸は港家の、それぞれ流祖となる浪曲界の大名跡で、このような大名跡の襲名は浪曲界にあっては、2009年7月の天中軒月子改め 天中軒雲月襲名以来で、大名跡の同時襲名は近年では例がない。

 

 富士路子は昭和24年三重県津市の生まれ。若いころから名古屋甚句、端唄、清元などを修行、平成6年に浪曲と出会い、東家三楽の紹介で富士琴路に入門。その後、浪曲定席の浅草木馬亭やラジオ出演等のかたわら、自身の勉強会を続け、今年で足掛け12年、50回を迎える。持ちネタも「権田栗毛」「慈母観音」「木村の梅」など古典を中心に現役最多の50席を超える。未来につなぐ浪曲を目指し弟子を育成中で、平成25年より一般社団法人日本浪曲協会会長を務める。

 

 東家若燕は昭和37年山口県周南市の出身で、母親は浪曲師の港家小柳嬢、父親が曲師の東家秀若という浪曲一家に生まれる。幼い頃より浪曲で舞台に立ち、10代にはスクールメイツに所属して芸能活動を続けた。その後、浪曲はじめ芸能活動を休止、昭和62年に四代目 東家三楽に入門、平成8年には日本浪曲協会に入会し、四代目 東家若燕を襲名。「亀甲組」はじめ港家系と「甚五郎伝」など東家系の演目を持つ。現在は日本浪曲協会協会理事の要職を勤める。

 

 会見は司会の演芸脚本家、稲田和浩から東家、港家の名跡の紹介から始まり、日本浪曲協会理事の天中軒雲月、同相談役の澤 孝子が祝辞を述べ、続いて富士路子、東家若燕の挨拶、質疑応答、写真撮影と続いた。富士路子は会見の席上、「東家三楽という大名跡を五代目として継ぐことに、身が引き締まる思いです。とにかく浪曲のために頑張るしかないです。」と述べた。一方、東家若燕は「男前ですみません。」と笑わせた後、「これまで以上に浪曲に精進し、師匠である四代目 東家三楽師と恩師である四代目 港家小柳師の残した読物を自分流にアレンジして懸命に取り組んで参ります。」と語った。

 

 会見終了直前に日本浪曲協会相談役の東家浦太郎も駆けつけ、ふたりの同時襲名を祝福した。

 

◆写真左より 司会・稲田和浩、天中軒雲月、東家若燕、 富士路子、 澤 孝子 

 

なお、一問一答は以下の通り。

 

◉襲名の経緯は?

路子「はじめは東家三楽を継ぐなどとは夢にも思っていなかった。『悪魔のささやき』があった。それは張本人から説明してもらう。」

雲月「私がささやいた。2年ほど前、日本浪曲協会の会長として富士路子で終わるわけにはいかない、大名跡の東家三楽を継ぐべきではないか、と提案した。それが浪曲界のためにもなると。」

若燕「補足すると、私は母親が港家小柳嬢だったので港家小柳丸を継ぎたいと考え、そうなると東家三楽を継ぐのは路子姐さんしかいない。それで私も1年かけて同時襲名するよう説得した。」

 

襲名を機に新たにチャレンジしたいことは?

路子「これまで続けてきた勉強会は今後も継続する。師匠である富士琴路から習ったネタに加えて、三楽の大ネタに取り組んでいく。例えば『南部坂雪の別れ』など。」

若燕「港家直系の弟子がいないために失われたネタがある。それらを復活させたい。また、難しい中京節を今以上に勉強していきたい。」

 

協会会長が三楽襲名によって浪曲協会も変わるのか?

路子「五代目 三楽襲名と聞いて、浪曲にもそんなに歴史があるのか、と言われることがある。四代目は若手育成に尽力した。協会として次の世代を育てていく重要性を痛感している。」

 

若いファンを増やすために何をするのか?

路子「若い浪曲師が一生懸命浪曲に取り組んでいる姿が若いファンを作っていくと思う。SNSなど新しいメディアは苦手だが、その必要性、重要性を痛感している。」

雲月「私はフェイスブックを活用しているが、実際にそこから木馬亭に来てもらうようになったお客さんがいる。SNSは大切だと思う。」

孝子「情報発信を活発に行い、木馬亭に来てもらい、また来たいと思われるように芸を磨くことが何より大切。」

若燕「私にできることはまず芸を磨くことだと思う。」

 

演芸界では襲名のトラブルが散見されるが、今回はそのようなことはないのか?

路子「琴路師匠、三楽師匠のご遺族から承諾を得ている。浪曲界には今回の襲名で障害は何もない。」

若燕「私の母が港家だったので私が港家の、路子姉さんが東家の大名跡を継ぐことが一番自然。私もご遺族の承諾を得た。」 

 

それぞれの代表作は?

路子「『権田栗毛』『葛の葉子別れ』『太刀山と清香』など」

若燕「港家系では『亀甲組』、東家では『甚五郎 京都の巻』」

 

最後に今後の抱負を。

路子「とにかく頑張るしかない。師匠や先輩から教わったことを今後は弟子や若手に伝えていくことが使命だと思っている。」

若燕「浪曲人気が復活するように、大昔のようにはいかなくても、自分が子供だった頃のような人気を盛り返すように頑張っていきたい。」

 

 

【会見データ】

日時:2018年 5月28日(月) 会場:浅草 木馬亭  東京都台東区浅草 2-7-5

登壇者:富士路子、 東家若燕、 東家浦太郎、 澤 孝子、 天中軒雲月 司会・進行:稲田和浩

主催:同時襲名2018事務局 協賛:一般社団法人 日本浪曲協会 / 浪曲×Tファン 協力:浅草 木馬亭

写真:株式会社 ナガナリコーポレーション

お問合わせ  同時襲名2018事務局 東京都港区西麻布1-4-20  wdowdo@gj9.so-net.ne.jp